読書「イシューからはじめよ――知的生産の『シンプルな本質』」

文献情報

  • 書籍名:イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
  • 著者:安宅和人
  • 出版社 : 英治出版 (2010/11/24)
  • 引用部分は引用っぽくしてます。

雑に要約

まず、質の高い仕事=バリューのある仕事とは?

  • 「イシュー度の高い課題」に対して「質の高い解」を出すこと
    • イシュー度:自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ
    • 解の質:そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い
  • 手当たり次第試して質の高い仕事を目指す=犬の道はNG

まず、「イシュー度の高い課題」の見分け方は?

  • 「実際にインパクトがあるか」「説得力あるかたちで検証できるか」「想定する受け手にそれを支えられるか」の判断が必要
    • 経験が浅い段階では、見極めが難しい。聞ける人を作っておくことが重要。

そのための方法は?

  • 前倒しで具体的な仮説を立てる

    • 仮説を立てることで、本当に必要な情報や必要な分析がわかる
    • 検証した場合に、出た結果が十分かどうか判断できる
  • 仮説まで立てたら、「自分がそのイシューをどのようにとらえているのか」「何と何についての分岐点はっきりさせようとしているのか」を言葉で明確にする

    • 明確になっていない部分がわかる
  • 良いイシュー3箇条

    1. 本質的な選択肢である
    2. 深い仮説である
    3. 答えを出せる

次に、良いイシューの見つけ方

  • テーマ・対象について、時間をかけ過ぎずに大枠の情報を集め、対象の実態についての肌感覚をもち、全体としての流れ・構造に着目する
    • 一次情報に触れる
    • 基本情報をスキャン
    • 集め過ぎない

では、「解の質」を高めるには?

  1. イシューを分解し、構造を明確にしてストーリーを作る
    • MECEとか使ってヌケモレダブリなく
    • 分解したら、それぞれについて仮説を立てる
    • プロジェクト期間中、変化が生じたら見直す
  2. 結論スライドの絵コンテを作る
    • 「最終的に伝えるべきメッセージ」を考えたとき、自分ならどういう分析結果があれば納得するか、相手を納得させられるかと考える

準備できたら

  • 絵コンテをもとに検証する
    • 順番:「前提」が先、その後は早く終わるものから
    • 期待する結果が出ない:なんとしても答えを出す

最後に資料作成

  • 用意した資料でリハーサルを行う
    • 聞き手は、無知だが高度な知的生命体という前提を忘れずに作成
    • 理想は、「受け手が語り手と同じように問題意識をもち、同じように納得し、同じように興奮してくれている」
    • とにかく、自分のアピールではなく伝わることが重要

メモ

HOWTO

  • 全体としてコンサルよりな内容なので、直接エンジニアの仕事に生かせるかわからない
  • ただし、細かなテクニックは生かせそう
    • 仮説をたてて行動
    • 「受け手が語り手と同じように問題意識をもち、同じように納得し、同じように興奮してくれている」
    • 自分が「抱えている問題」を相手に説明するときに、伝え方のHOWTO生かす
  • 細かいテクニックを実践していたら見えてくるかも -「〇〇をどうしたら良いかな」といったオープンな問題提起に対しては有効かも
    • 時間をどれだけ使えるかわからないけど